投稿日:2025年4月30日 | 最終更新日:2025年4月30日

一人暮らしを始める際、家賃を考慮すると1R・1Kが選択肢に含まれるでしょう。しかし、経験のない人は「何が違うの?」「どっちを選ぶべき?」など疑問があるかもしれません。
そこで今回は、物件探し~入居後までをイメージできるよう、1Rの特徴やメリット・デメリット、部屋の使い方まで解説します。
1R・1Kに向いている人の特徴も解説するので、自分の状況や理想と照らし合わせてチェックしてみましょう。
それぞれの違いが理解できれば、入居後の後悔もなく、理想的な住環境を手に入れられます。
1R(ワンルーム)と1Kの違いは?それぞれの特徴を解説

1Rと1Kの違いについて、それぞれの特徴から見ていきましょう。
1R・1Kの違い
間取り | 広さ | 空間の種類 | 居室/キッチンの仕切り |
---|---|---|---|
1R | 20~25㎡ | ・居室 ・キッチン | なし |
1K | 20~25㎡ | ・居室 ・キッチン | あり |
1Rと1Kの主な違いは、居室とキッチンの間にある仕切り(扉)の有無です。
【1Rの間取り例】
【1Kの間取り例】
1Rは文字通り「一つの居室」を指し、1Kは「一つの居室+キッチン」のある間取りを指します。どちらもキッチンはありますが、1Kの場合はキッチンが独立した空間です。
一人暮らし向け1R・1Kの家賃相場を比較
東京都を例に、一人暮らし向けの1R・1Kにおける家賃相場を比較してみましょう。
1R・1Kの家賃相場比較
地域 | 1R | 1K |
---|---|---|
北海道 | 3.50万円 | 3.57万円 |
東北 | 4.69万円 | 4.34万円 |
関東 | 5.84万円 | 6.44万円 |
甲信越・北陸 | 4.14万円 | 4.15万円 |
東海 | 4.29万円 | 4.42万円 |
関西 | 4.34万円 | 4.87万円 |
四国・中国 | 3.96万円 | 3.88万円 |
九州・沖縄 | 4.55万円 | 4.17万円 |
全国平均 | 4.41万円 | 4.48万円 |
1Kは居室とキッチンが区切られるため、1Rよりも面積が大きい傾向にあります。
一方、1Rはどのような面積でも間取りとして成立しやすい賃貸物件です。狭い賃貸物件(家賃の安い賃貸物件)も多いため、1Kより家賃相場が安くなります。
一人暮らし向け1R・1Kのメリット・デメリット

一人暮らし向けの1R・1Kのメリット・デメリットを見ていきましょう。
1Rのメリット・デメリット
1Rのメリット・デメリットは次のとおりです。
1Rのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
・最も家賃相場が安い間取り ・室内全体の温度を調整しやすい ・掃除の範囲が狭い ・家事動線がスムーズ ・光熱費を抑えやすい | ・設置できる家具や家電が制限される ・調理の臭いが居室に漏れる ・玄関付近から居室が見えやすい ・友人や恋人を招きにくい |
賃貸物件の家賃は、広さや設備、立地、築年数などに応じて設定されます。
1Rは居室が一つで設備(エアコンや照明など)も制限されるため、どの立地・築年数においても家賃は安い傾向にあります。さらに、家電設備が少なければ余計な光熱費も発生しづらく、生活費を抑えやすいです。
掃除の範囲も限定的で、家事動線(家事の移動距離)も短いため、利便性の高い間取りと言えるでしょう。
ただし、家具・家電は居室もしくは廊下にしか設置できません。居室・キッチンの仕切り(扉)もなく、「好みのレイアウトづくり」「プライベートな空間確保」は難しい間取りです。
1Kのメリット・デメリット
1Kのメリット・デメリットは次のとおりです。
1Kのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
・調理の臭いが居室に移りにくい ・水回りの湿気が居室に入りにくい ・玄関から居室が見えない ・生活のメリハリを作りやすい | ・家賃相場は1Rより高い ・キッチンの温度調整が難しい ・仕切りがあるため窮屈な印象 |
1Kは居室とキッチンの間に仕切り(扉)があるため、居室に入る臭いや湿気を防げます。玄関から居室が見えづらいため、防犯対策としても有効です。
ただし、居室の専有面積は1Rより広い傾向にあり、家賃も高く設定されます。さらに、居室・キッチンの仕切りにより、エアコンの風がキッチンまで届かないかもしれません。
1R・1Kどちらを選ぶべきか判断が難しい人は、>>一人暮らしは1R・1Kどちらを選ぶべき?マッチする人の特徴を紹介も参考にしてみてください。
一人暮らしで1R・1Kの賃貸物件を選ぶポイント

一人暮らしで1R・1Kの賃貸物件を選ぶポイントについて解説します。
収納スペースの大きさ
収納スペースが大きいほど、部屋に設置できる家具・家電が増え、プライベートな空間も確保しやすくなります。
1R・1Kには居室が一つしかありません。収納スペースが充実していなければ、オフシーズンの衣類や家電、寝具に生活空間を圧迫されるため注意してください。
収納スペースの確認ポイント
・専有面積の7~10%が収納に割り当てられているか
・多用途の収納(押入れやロフト)があるか
専有面積とは、居住者が使える部屋の面積です。たとえば、専有面積25㎡の場合、1.75~2.5㎡(約1畳~1.4畳)の収納スペースがあれば、生活上の荷物を納められるとされています。
また、押入れやロフトなど用途の限定されない収納スペースがあれば、衣類・家電だけでなく、日用品のストックなども収納できるでしょう。
部屋の形状や間取りだけでなく、専有面積も含めて自分のライフスタイルにマッチするか判断してください。
専有面積に含まれないスペース
・ロフト
・ベランダやバルコニー
・玄関ポーチ
※クローゼットや押入れなど、収納スペースは専有面積に含まれる
冷蔵庫の設置場所
1R・1Kの場合、キッチンに冷蔵庫の設置場所がないケースもあります。1Rの場合、キッチンスペースと居室が一体化した間取りもあるため、仕事・就寝時などは冷蔵庫の稼働音が気になるかもしれません。
在宅時間の長い人は、キッチンに冷蔵庫が設置できるか確認しましょう。内見時は冷蔵庫の設置場所をメジャーで測り、何リットルの冷蔵庫が設置できるかも確認してください。
壁面の広さ
家具を設置するには、壁面の広さを確認し、賃貸物件を選びましょう。
扉や廊下、ベランダの窓付近は家事動線となるため、家具の設置が難しい場所です。家具を設置できるのは壁側がメインなので、「壁の広さ=家具を設置できるスペース」と考えてください。
窓の多い間取りは日が入りやすく、部屋全体が明るくなります。しかし、家具の設置面積も狭まるリスクがあると理解しておきましょう。
壁面が広いほど、家具・家電やインテリアの設置面積も増えます。理想の環境を作るには、廊下や窓の配置を含め、壁の広さも確認しなければなりません。
一人暮らしで1R・1Kの間取りを選ぶ注意点

一人暮らしで1R・1Kの間取りを選ぶ際は、次項で解説する注意点も頭に入れておきましょう。
面積の表記が同じでも1R・1Kでは居室の広さが違う
面積の表記が同じでも、1R・1Kでは居室の広さが違います。
たとえば、「1R、8畳」と表記されている場合、居室~玄関までの広さも含めて8畳です。
一方、1Kはキッチンスペースが4.5畳未満と定義されるため、居室のみで8畳の広さが確保されます。
同じ8畳でも1Rの方が狭くなるため、物件探しの際は広さの表記に注意しましょう。
洗濯機置き場がベランダのケースもある
1R・1Kの場合、洗濯機置き場がベランダのケースもあるので注意してください。洗濯機は稼働音が大きく、室内にあると音が気になるかもしれません。
しかし、洗濯機をベランダに設置すると、以下のリスクがあります。
ベランダに洗濯機を設置するリスク
・雨の影響で故障しやすくなる
・故障時は保証の対象外となる可能性もある
・ベランダが洗濯機の排水で汚れやすくなる
間取り図では、洗濯機置き場が白の点線で表記されます。室内に設置したい場合は、必ず間取り図で洗濯機置き場の有無を確認しましょう。
一人暮らしは1R・1Kどちらを選ぶべき?適した人の特徴を紹介

1Rと1Kどちらを選ぶべきか、各間取りに適した人の特徴をご紹介します。
1Rが適した人
1Rが適した人は次のとおりです。
1Rが適した人
・家賃や光熱費を節約したい人(貯金・投資がしたい人)
・専有面積よりも立地や築年数を重視したい人
・自炊の頻度が低い人
1Rは、どの間取りよりも家賃相場が安い傾向にあります。エアコンや照明など、家電製品の数も少なく、光熱費も節約できます。
同じ立地・築年数の1DKや1LDKより家賃が安いため、間取り以外の条件を重視したい人は1Rを検討しましょう。
また、キッチンスペースは狭いものの、あまり自炊をしない人は気にならないかもしれません。
1Kが適した人
1Kが適した人の特徴も見ていきましょう。
1Kが適した人
・帰宅後に自炊をする人
・居室に湿気や臭いが漏れるのを避けたい人
・友人や恋人を招きたい人
1Kは広いキッチンスペース(4.5畳以下)があり、居室との間に仕切りもあります。調理家電や冷蔵庫なども設置しやすいため、日常的に自炊をする人は1Kがおすすめです。
また、居室に扉があることで、ユニットバス形式の賃貸物件でも廊下を脱衣所として活用できます。友人・恋人が遊びに来る人にとっても、1Kは使い勝手の良い間取りです。
一人暮らし向け1R・1Kの上手なレイアウトのコツ

一人暮らしの人に向け、1R・1Kの上手なレイアウト方法をご紹介します。
生活にメリハリをつける
生活にメリハリを付けたい人は、居室をパーティションなどで区切り、生活空間をわけてみましょう。
一つの空間でプライベートと作業(仕事)を続けると、生活上の区切りが付けにくくなり、「休まらない時間」が長くなりがちです。
そのため、就寝用・作業用・趣味用など、生活空間をわけることで、より効率的な作業・休暇につながります。
部屋を広く・スッキリ見せる
部屋を広く、スッキリ見せたい場合は、以下のポイントを押さえてください。
広く・スッキリ見せるポイント
・コンパクトな家具を選ぶ(一人用ソファやテーブル)
・背の低い家具・インテリアを配置
・家具・インテリアは高さを合わせる
・ラックは抜け感のあるタイプを選ぶ
大型の家具・インテリアは部屋の圧迫感が強くなります。高さはソファやテレビを基準に合わせ、部屋全体が見渡せるよう配置しましょう。
中でもラックは背が高いため、背板のないタイプ(後ろの壁紙が見える)を選ぶと、抜け感がプラスされ、圧迫感を抑えられます。
整理・整頓しやすい環境づくり
整理・整頓しやすい環境を作りたい場合は、部屋のデッドスペースを有効活用しましょう。
デッドスペースと活用方法
デッドスペースの例 | 活用方法 |
---|---|
収納の上部スペース ※シンク下、洗面台下、押入れなど | ・突っ張り棒で簡易的な棚を作る ・専用棚を設置する |
冷蔵庫の側面 | ・フックを取り付ける ・隙間用の収納棚を設置する |
家具と壁の間 | ・突っ張り棒で棚を作る ・メッシュのパーテーションにフックを吊るす |
棚の扉の裏側 | ・コの字型のフックを付ける |
どれだけ収納スペースが充実していても、活用できなければ整理・整頓はできません。
たとえば、押入れやシンク下の場合、日用品や家電製品をそのまま押し込むと取り出しづらくなります。さらに、天井付近がデッドスペースとなり、収納力を活かせないでしょう。
家具・インテリアの販売店には、収納スペースに合わせた専用アイテムが販売されています。デッドスペースとアイテムを上手に組み合わせることで、整理・整頓しやすい環境が作れます。
一人暮らしのライフスタイルに合わせて1R・1Kを選ぼう!
1Rと1Kの主な違いは、キッチンと居室の間にある仕切り(扉)の有無です。些細な違いのように感じるかもしれませんが、扉の有無は「居室の面積」や「空間の使い方」に影響します。
>>一人暮らしは1R・1Kどちらを選ぶべき?適した人の特徴を紹介も参考に、自分がどちらの間取りに向いているか判断してみてください。
また、賃貸物件の広さ・家賃は地域によっても差があります。入居先を探す際は、実際の間取り図や写真も参考にしなければなりません。
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