オール電化×一人暮らしは高い?電気代の平均と節約方法3つ

オール電化×一人暮らしは高い?電気代の平均と節約方法3つ

一人暮らしでオール電化は厳しい?」「オール電化にしたいけど光熱費が不安」といった人に向け、オール電化の電気代や節約方法について解説します。

一人暮らしのオール電化に関するメリット・デメリットも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

最後は、オール電化がおすすめな人についても紹介しています。自分が向いているかどうかチェックして、オール電化住宅へ引越しすべきかどうかの判断基準にしてみてください。

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オール電化×一人暮らしの電気代平均は約11,000円

コストの平均

関西電力が公表するデータによれば、一人暮らしにおけるオール電化の電気代平均額は約11,000円/月です。

ガスを併用した場合の料金と比較してみましょう。

オール電化 ガス+電気
約11,000円 約8,500円

※参照元:関西電力e‐Stat 家計調査 家計収支編 単身世帯 

統計データによると、オール電化の方が約2,500円高い結果となりました。

ただし、ライフスタイルや電力会社の基本料金・プランなどによって料金は前後します。

 

光熱費を見直す場合、現在契約しているプラン(ガス併用)とオール電化のプランを比較して、実質料金がどの程度安くなるか確認しましょう。

光熱費を比較する際は、1年あたりの平均額をチェックしてください。

光熱費は季節によって大きく変動するため、安くなる時期(秋や春など)の料金をチェックしても正しい比較にはなりません。

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オール電化×一人暮らしで節約する3つの方法

節約方法

一人暮らしでオール電化を利用する場合、プラン内容の見直し設備機能の使い方などによって電気代が節約できます。

具体的な節約方法を3つ解説するので、オール電化を検討している、すでにオール電化住宅に住んでいるといった人は参考にしてみてください。

ライフスタイルに合わせたプランを契約する

オール電化の料金プランには、「単身世帯向け」や「夜間のみ電力量料金が安くなる」といったプランも用意されています。

「日中は仕事で家にいない」「夜間の家電使用頻度が高い」など、ライフスタイルに合わせて料金プランを選ぶことで、電気代の節約に繋がります。

例えば、東京電力エナジーパートナーの場合、以下のような夜型のプランが提供されています。

【夜型プランの具体例】

  夜トク8 夜トク12

32.74円

34.39円

21.16円

22.97円

※参照元:東京電力エナジーパートナー
※1kWhあたりの電力量料金
※夜トク8は7:00~23:00で昼夜を区切る
※夜トク12は9:00~21:00で昼夜を区切る

上記のように、夜型のプランであれば昼夜で最大11.58円/1kWhの差があります。

自分のライフスタイルにマッチした料金プランを契約することで、光熱費の節約が可能です。

より節約効果を高めたい場合は、以下の方法を試してみてください。

節約効果を高める方法

  • 不在のときは待機電力をカットする(電源を抜いておく)
  • 夜型のプランに加入し、家電のタイマー機能を使って稼働時間を絞る
  • 夜型のプランに加入し、お湯を沸かす、シャワーを浴びるなどを夜間にすべて済ませる

エコキュートの省エネモードを活用する

各メーカーのエコキュートには、エネルギー効率を高める「省エネ機能」が搭載され、消費電力を抑える効果に期待できます。

省エネ機能を活用すると、エコキュートのタンク内へ多めにお湯が足され、後から余計な沸き足しを行う必要がなくなります。

 

無駄な電気を使わなくなり、オール電化でも電気代節約が可能です。

ただし、省エネ機能はメーカーごとに性能は異なるので、利用時は「どの程度のお湯がタンク内に足されるのか」を確認しておきましょう。

エコキュートとは?
エコキュートとは、電気の力でお湯を沸かす装置です。

貯湯タンクに沸いたお湯をため、住宅内ではタンクからお湯を使います。

給湯器とは異なりガスを使用しないため、オール電化住宅に導入されます。

エコキュートのピークカット設定を活用する

エコキュートの「ピークカット設定」を活用することで、電気料金の高い時間帯を避けて稼働させられます。

例えば、夜型のプラン(夜間の電気料金が安い)に加入している場合、ピークカット設定により昼間の稼働を抑えられれば、余計な電力を消費せずに済みます。

 

タンク内のお湯を1日で使い切らないライフスタイルであれば、ピークカット設定は電気代節約に有効です。

ピークカット設定とは?
ピークカット設定とは、昼間など電力量料金が高い時間帯に稼働を停止し、夜間など電力量料金が安い時間帯のみエコキュートを稼働させる機能です。

エコキュートはタンク内のお湯がなくなった場合、自動で沸き上げを行うタイプもあります。

ピークカット設定を活用して節電を行わなければ、電気代が高くなる恐れがあるので注意しましょう。

 

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オール電化×一人暮らし5つのメリット

メリット

オール電化×一人暮らしのメリットを5つ解説します。

オール電化住宅に引越すべきか悩んでいる人は、自分の生活と照らし合わせながらチェックしてみてください。

ライフスタイル次第で電気代がグッと抑えられる

ライフスタイルに合わせたプランを契約する」でも解説したように、オール電化では夜間帯の電気料金が抑えられるプランも提供されています。

例えば、夜間帯にエコキュートのタンク内へお湯を溜め、日中に溜めたお湯を使う生活であれば、電気代を抑えながら生活できます。

どの程度の電気代が節約できるのか、目安が知りたい人は関西電力が提供する電気料金シミュレーションを試してみてください。

電気代・ガス代の基本料金を一本化できる

オール電化の導入により、電気代・ガス代の基本料金を一本化できます。

基本料金のみを比較した場合、オール電化とガス併用でどのくらい差があるのか見ていきましょう。

オール電化とガス併用の基本料金比較

  電気の基本料金 ガスの基本料金 合計
オール電化 286円 286円
ガス併用 286円 736.23円/月 1022.23円

※各基本料金は東京電力エナジーパートナー(関東地区)を参照
※ガスは「とくとくガスプラン」0m³から20m³まで
※電気は「スタンダードS」10Aを使用
※オール電化は「スマートライフS」10Aを使用

上記の場合、オール電化であれば基本料金を約736円/月抑えられます。

ただし、従量料金や契約プランによって実際の光熱費は変動するので、あくまでも目安として参考にしてみてください。

災害発生時は復旧が早い

災害発生時にライフラインが止まった場合、オール電化であればスピーディな復旧が見込めます。

例えば、東日本大震災の発生時、ライフラインの中でも電気はいち早く復旧しました。

地震発生から4日後、復旧率80%を超えたのは電気のみで、水道や都市ガスは20%を下回る復旧率だったようです。

※参照:中部電力 災害時対応に電気回転釜がお役に立ちます

災害発生時の復旧が早く、日常生活へスムーズに戻りやすいという点において、オール電化はメリットがあります。

断水時でも一定量の水が使える

エコキュートには貯湯タンクがあり、断水時は溜めた水を使用できます。

タンク容量は製品により異なりますが、一般的には370~500ℓです。

一人暮らしの場合、浴槽に溜めるお湯は200ℓ程度なので、「トイレの水を流す」「身体を洗う」などの目的であれば断水時でも水を十分使えることがわかります。

ただし、飲用としては使用できないので注意してください。

ガス使用による火災などのリスクがない

オール電化ではIHクッキングヒーターを利用するため、ガスが原因の一酸化炭素中毒火災発生などのリスクがありません。

IHクッキングヒーターは磁力線の働きにより熱を発生させ、鍋底全体を発熱させる仕組みです。

火を発生させないため、周囲にある物が燃えたり、地震発生時に火事の原因になったりするリスクを抑えられます。

また、IHクッキングヒーターは安全機能の開発が進んでおり、以下のような機能も搭載されています。

IHクッキングヒーターの安全機能の例

  • 鍋やフライパンが離れると自動で電源が切れる
  • 一定時間の無操作状態が続くと電源が切れる
  • 空焚き焦げ防止の自動停止機能

調理におけるリスクをあらゆる面から防げるというのも、オール電化ならではのメリットです。

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オール電化×一人暮らし3つのデメリット・注意点

デメリット・注意点

オール電化×一人暮らしに関するデメリットを3つ解説します。

前述したメリットも踏まえた上で、オール電化住宅へ入居すべきか検討しましょう。

賃貸物件に導入済みの設備は古い可能性がある

賃貸物件に導入済みの設備が古いと、欲しい機能が搭載されていない可能性があります。

例えば、型の古い設備が設置された賃貸物件の場合、電気代が高くなるかもしれません。

型の古い設備にはタイマー機能や省エネ機能などが搭載されておらず、節電に繋がらない恐れがあります。

このような場合、大家さんや管理会社に掛け合って交換を申し出なければなりません。

必ずしも対応してもらえるわけではありませんが、気になる点は積極的に相談してください。

オール電化住宅への引越しを検討する際は、入居前に設備の性能をチェックして、十分な機能が搭載されているか確認しましょう。

IH対応の調理器具しか使えない

オール電化への切り替えによりIHクッキングヒーターを導入すると、IH対応の専用器具でしか調理ができません。

前述したように、IHクッキングヒーターは磁力線の働きによって熱を生み出します。

 

非対応の調理器具を使った場合、「熱が伝わらない」「高温になりすぎる」といったトラブルに繋がります。

対応の有無を解説するので、参考にしてみてください。

IH対応の調理器具について

  鉄・ステンレス加熱 オールメタル加熱
鉄・鉄鋳物・鉄ホーロー
ステンレス(18-0)
ステンレス(18-8/18-10)

△~〇

※鍋の種類によっては、十分に加熱できない

多層鍋

✕~〇

※間にアルミを挟んでいる鍋は加熱できない(磁石が付かない鍋)

アルミ・銅
土鍋・耐熱ガラス

また、上記以外にも使用を避けるべき鍋の形状・特徴があります。

使用を避けるべき鍋の形状・特徴

  • 鍋底が丸い
  • 鍋底に反りがある
  • 鍋底に脚がある
  • 鍋底が剥がれかけている(もしくは剥がれている)

IH対応の調理器具を選ぶ際は、SGマークの有無やメーカー推奨のものかチェックしましょう。

SGマークとは、財団法人製品安全協会が定めた認定基準をクリアした製品で、安心してIHクッキングヒーターにも使用できます。

停電時は冷暖房や給湯機能が使えない

停電時は電力供給がストップするため、自宅内の冷暖房給湯機能などが使用できません。

自宅内のあらゆる設備が使用不可となるため、復旧までの間は日常生活へ支障をきたします。

 

ただし、「災害発生時は復旧が早い」でも解説したように、災害時は電力インフラの復旧が早いです。

数日間の停電に耐えられるよう準備を整えておけば、停電による影響を抑えられます。

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オール電化×一人暮らしがおすすめな人

向いている人

これまでの解説を踏まえた上で、オール電化×一人暮らしがおすすめな人の特徴を紹介します。

オール電化×一人暮らしがおすすめな人

  • 在宅時間が短い、夜間しか在宅していない人
  • 災害時に備えたい人
  • 光熱費のランニングコストを抑えたい人
  • 生活における安全性を高めたい人

前述したとおり、オール電化には夜型のプランが用意されており、日中に電気をあまり使わない人は光熱費を節約できます。

一人暮らしであまり家にいない人は、オール電化住宅への引越しも検討してみましょう。

また、オール電化は火災の原因となるガスを使いません。

災害時も復旧が早いことから、火災リスクを抑え、災害時にも備えられます。

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まとめ

オール電化は自宅内の給湯設備はもちろん、ガス機器もすべて電力で稼働させられます。

料金の一本化や光熱費の節約といったメリットがあるため、ランニングコストを抑えたい人はオール電化住宅も検討してみてください。

ただし、設備の問題や対応している調理器具などのデメリットもあります。

オール電化×一人暮らし3つのデメリット・注意点」で解説したデメリットも参考に、自分がオール電化に向いているか十分に考慮しましょう。

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