投稿日:2020年11月14日 | 最終更新日:2022年9月12日
大学生となり、初めての1人暮らしを始める際はわからないことも多いでしょう。中でも、賃貸物件探しは難しいポイントも多く、時間もかかるので大変です。
そこで、この記事では、賃貸物件を探す流れや探し方のコツなどを紹介します。基本的なことを頭に入れて、理想的な部屋で1人暮らしをスタートさせましょう。
【大学生の物件探し】探すまでの流れ
大学生となり、初めて1人暮らし用の賃貸物件を探す際は、その流れを把握しておくことが大切です。具体的な流れを確認していきましょう。
【①住みたい部屋の条件を考える】
まずは、自分の住みたい賃貸物件をイメージしないと、理想通りの場所で暮らせません。数年程度暮らす物件なので、具体的にイメージすることが大切です。
部屋の間取り
部屋の間取りを決める際は、自分のライフスタイルに合わせることが大切です。
例えば、部屋の中で過ごすことが好きな人は、ある程度広い空間を確保できる部屋がおすすめです。リラックスして閉塞感を感じにくくなります。
また、掃除する頻度や家族・友人が遊びに来るかどうかなども考えることが大切です。狭い部屋は掃除しやすく、広い部屋は誰かが遊びに来ても泊めることができます。
部屋の間取りというのは、一般的に1R・1K・1DK・1LDKの順で広くなります。物件によっては1Rでも10畳以上の広い間取りもあるので、一概にこの順となるわけではありませんが、参考程度に理解しておきましょう。
・1K:キッチンと居室が分かれた空間にある
・1DK:ダイニングキッチン(4畳~8畳未満)と居室がある
・1LDK:居室と8畳以上のリビングダイビングキッチンがある
住むエリア
大学生の場合、学校への通いやすさも大切なポイントです。徒歩圏内、自転車で10分など、なるべく学校に通いやすい部屋を探しましょう。
ただし、学校や駅から近い物件は家賃が高くなりがちです。いくつかの賃貸物件をチェックして、予算内に合うところを見つける必要があります。
大学生の場合、学校への通いやすさを重視すると良いと思います。学校の周辺にはスーパーやコンビニのほか、遊ぶところが充実しているケースもあります。
そのため、駅からの近さという条件は優先度を下げても問題ないでしょう。
セキュリティ
女性の場合、セキュリティも重要なポイントです。オートロックや監視カメラ、モニターフォンなどの有無も考えておきましょう。これらは、賃貸物件毎の情報が掲載されている物件情報サイトにも記載されています。
また、見通しの良さや交番の立地、犯罪件数なども、セキュリティを考えるうえでは大切です。
見通しの良い物件というのは、空き巣に入られるリスクを軽減できます。さらに、交番が近くにあれば、トラブルが発生したときにも安心です。
犯罪件数に関しては、警視庁(罪種別及び手口別認知件数)や市町村区のHPで確認できます。
家賃や敷金・礼金などの予算
家賃や敷金・礼金、仲介手数料など、1人暮らしを始めるときはさまざまな費用がかかります。ある程度まとまったお金が必要になるので、余裕のある予算を考えておきましょう。
予算に合った賃貸物件を探すことで、あとから金銭的なトラブルが発生しにくくなります。特に、家賃は大きなウエイトを占めているため、あらかじめ〇万~〇万円など具体的な予算を決めておきましょう。
費用面に関しては、こちらでも紹介しているので是非参考にしてみてください。
1人暮らしを始める際に必要な費用の例です。
- 前家賃:入居月と翌月の家賃をあらかじめ支払う
- 敷金:保証金として支払う費用で、家賃の1~2か月分を支払うことが一般的
- 礼金:貸主に支払う謝礼金で、敷金と同額であるケースが多い
- 仲介手数料:部屋を紹介してくれた仲介業者へ支払う費用(業者によって額が異なる)
- 火災保険料:火災被害の補償を受けられる保険で、入居時に加入することが多い
- 引越し費用:引越し業者へ支払う費用で、距離や荷物の量などによって額が決まる
【②賃貸情報をチェック】
賃貸情報サイト・アプリで探す
賃貸情報サイト・アプリでは、国内の各エリアにある賃貸物件の情報が掲載されています。間取りや家賃、築年数など条件別で検索することができます。手軽に1人暮らし用の部屋を探せるので便利な方法です。
サイト・アプリによっては、ライフスタイルや設備などに合わせて検索できるため、自分に合った部屋探しができます。
同じエリア内を検索しても、サイトやアプリ毎に掲載されている賃貸情報は異なります。理想的な部屋を探すためにも、複数のサイト・アプリをチェックしましょう。
大学生協で探す
大学生協でも、大学周辺にある賃貸物件を探すことができます。大学生協で紹介されている物件は、学生専用のマンションやアパートが多くなっています。そのため、同じ大学の学生と同じところに住みたいと考えている人にはおすすめです。
また、初期費用が安く設定されていたり、トラブル発生時は生協に相談できたり、メリットもあります。さらに、不動産屋には入りくいといった人でも、大学生協であれば、気軽に足を運びやすいです。
大学生協の場合、学生専用の物件が多いです。そのため、卒業後は退去しなければなりません。卒業後のことも考えて利用しましょう。
不動産屋で探す
不動産屋の場合、物件情報が多いです。自分の条件に合った部屋を探しやすいため、幅広い条件で探したい人向けとなっています。
全国規模で展開している大手不動産屋であれば、数万件の物件を取り扱っているので、どのエリアでも探しやすいです。
また、どのように1人暮らし用の部屋を探せばいいかわからない人でも、プロのアドバイスを受けながら探すこともできます。
多くの場合、不動産屋から紹介では仲介手数料が発生します。初期費用が多少かかってしまうことも頭に入れて利用しましょう。相談や内見などであれば、無料で行えます。
【③不動産屋へ問い合わせる】
続いては、不動産屋への問い合わせです。ネット上やパンフレット等で賃貸物件探しをしている場合は、必ず問い合わせが必要になります。
空き情報を確認する
ネット上やパンフレットに掲載されている賃貸物件の空室状況は、リアルタイムな情報ではないこともあります。そのため、気に入った賃貸物件があれば、現在も空いているかを不動産屋へ確認しなければなりません。
空き情報の問い合わせはメールや電話のほか、実際に店舗を訪れて確認できます。
急いでいる場合は、メールよりも電話や直接店舗で確認しましょう。メールの場合、問い合わせの翌日に返信があるケースもあります。メールで問い合わせる場合は、急いでいる旨を伝えると、早く対応してもらいやすいです。
内見を予約する
気に入った賃貸物件が空室であれば、内見を予約します。内見というのは、実際に部屋の中を見学に行くことです。
予約は内見したい日の2~3日前に行いましょう。当日でも受け付けてくれることもありますが、タイミングが合わなければ(同日に他の内見者がいるなど)数日ずれてしまいます。
また、内見は1~2時間程度かかることもあります。内見したい賃貸物件がいくつかある場合は、それだけ時間がかかるので、スケジュールは空けておきましょう。
【④実際に内見する】
予約が完了すれば、次は実際の内見です。内見をする際は、図面に載っていない情報も細かく確認しましょう。
具体的には、日当たりの良さや騒音、実際の部屋のイメージなどです。これらは直接部屋に足を運ばないと確認できません。この点に関しては、後に紹介する【大学生の部屋探し】部屋を探すときの注意点で細かく解説します。
【⑤申し込みと契約】
最後は入居の申し込みと契約です。それぞれの意味や必要書類などを紹介します。
賃貸物件の入居申し込みとは?
まず申し込みというのは、入居希望者の審査を行う段階です。提出した書類から、家賃を問題なく支払えるかどうか、住民トラブルを起こさないか、などを審査されます。申し込み後、審査の結果が出るまでの期間は3日~1週間程度です。
また、申し込み時には預り金を請求されることもあります。冷やかしを防ぐためのお金として請求されるお金です。審査に通らなかった、申し込みをキャンセルした場合には戻ってきます。契約する場合は、契約後の初期費用から差し引かれるので、預り金で損をすることはありません。
申し込み時に必要な書類は、一般的に以下のようなものがあります。※実際の必要書類は不動産屋に確認しておきましょう。
・連帯保証人の情報
・身分証明書
賃貸物件の契約について
審査に通過すると、契約へ移ることができます。契約時には、契約書や重要事項説明などの書類を確認しなければなりません。
契約書
まず、契約書というのは、大家さんと入居希望者の間で賃貸物件の貸し借りを約束するための書類です。具体的には、国土交通省が提供している賃貸住宅標準契約書というひな形があるのでチェックしてみてください。
主に、契約書は不動産屋で手続きが行われるので、わからないことは担当者にも確認しましょう。
重要事項説明
次に、重要事項説明というのは契約時の最終確認項目が記載された重要な書類です。
記載されているのは物件内の状態や家賃の額、敷金返還の特約などがあります。文字の量が多く、内容の難しい箇所もありますが、十分に目を通して問題ないかどうか確認しましょう。
特に、敷金返還は退去時に発生するお金に関わる部分です。例えば、退去時に行うハウスクリーニング費用の自己負担がどの程度の割合になるか記載されています。
基本的には国土交通省のガイドラインに記載されている通りの内容です。普通に生活していて部屋が汚れる程度であれば、入居者の負担はほとんどありません。
【大学生の物件探し】物件探しのコツ
不動産屋は何件か周る
不動産屋によって、紹介してもらえる賃貸物件は異なります。さらに、大手の不動産屋では、店舗によって違う賃貸物件を紹介してもらえるケースもあるので、複数の不動産屋を周ってみましょう。
また、内見が初めての場合、「この部屋でいいか」「ちょっとイメージと違うけど住みやすそう」など自然と妥協してしまうこともあります。
大学生が1人で暮らす部屋は、少なくとも4年程度は住む場所です。少しでもストレスなく、自分に合った部屋が見つけられるよう、複数の部屋をチェックするのをおすすめします。
賃貸物件を探すなら早く行動する
部屋探しは入学年の1月もしくは、入学が決まった段階で始めましょう。大学生活を迎える直前(2~3月)に賃貸物件探しを始めるのはおすすめしません。理由は、この時期になると人気のある賃貸物件は埋まってしまうからです。
大学から近い、近くにコンビニがある、部屋がおしゃれ、といった賃貸マンション・アパートは早い段階で埋まってしまいます。そのため、入学年の1月までには賃貸物件探しを始めましょう。
可能であれば、入学が決まった段階で気になる部屋をチェックしておくことをおすすめします。
住みたい賃貸物件の条件には優先度をつける
住みたい賃貸物件の条件に優先度を付けておくと、スムーズに探しやすくなります。
どんな賃貸物件に住むか考える際、気が付くと条件をたくさん出してしまいがちです。
それらの条件を不動産屋に提示したとしても、すべて満たしている賃貸物件はなかなか見つかりません。
以下のような優先度を付けて、できる限り自分の理想的な賃貸物件を探せるようにしましょう。
優先度 | 条件 |
絶対に外せない | 家賃が安い、オートロック |
できれば欲しい | スーパー・コンビニ、大学までの距離 |
あれば嬉しい | ネット環境 |
どちらでも良い | 設備の備え付け、3階以上の部屋 |
このように4段階程度に優先度を付けます。このような形で不動産屋に伝えておけば、より多くの候補を提示してくれやすいです。
周辺環境も一緒に確認する
住みやすい賃貸物件を探すには、周辺環境のチェックも欠かせません。例えば、駅や大学までの距離が徒歩10分以内と記載されていたとします。このような記載は概ね正しいです。
しかし、道中に坂道があったり、夜になると外灯のないルートがあったり、実際に歩いてみないとわからないこともあります。
そのため、目ぼしい部屋をピックアップした際は、実際にその周囲を歩いてみましょう。できれば、周辺にどんな人が住んでいるのかもチェックしておくと安心です。
【大学生の物件探し】物件を探すときの注意点
賃貸物件探しではいくつか注意すべき点もあります。
図面だけで判断しない
図面だけを見て入居を決めてしまうと、後悔してしまう恐れがあります。必ず内見に足を運び、イメージ通りの部屋かどうかを確認しましょう。
図面には部屋の間取りや設備(トイレや洗濯機置き場)の位置などが記載されています。図面上は条件通りの部屋であっても、実物がイメージと違うケースは多いです。
例えば、6畳の1Rでも、窓の位置や大きさなどで感じる広さが違ってきます。窓が大きければ、部屋の中に抜け感が生まれます。
解放感のある空間に見えるので、窮屈な印象は受けにくいでしょう。さらに、南側に窓があれば、部屋の中が明るく感じます。
具体的なチェックポイントを書き出しておきます。参考にしてみてください。
・窓の大きさと位置
・日当たり(時間帯によって日の当たり方が違う)
・天井の高さ
・コンセントの数と位置
・窓の前に建物や木がないかどうか(将来的に障害物ができるかどうかも確認)
・収納の高さと奥行き
・インターホンやエアコンが問題なく稼働するかどうか
・騒音(車の音や外にいる人の声など)
自然環境の近すぎるところは避ける
虫が苦手な人は、自然環境(川や山など)の近い賃貸物件は避けるようにしましょう。自然環境の近いエリアは、暖かい時期になると虫・鳥などが多く出てきます。
特に、虫は部屋の中に侵入しやすいので、自然からある程度離れた場所をおすすめします。さらに、野鳥が近くにいると、ベランダ・バルコニーに糞を落とされる可能性があります。
大学生の部屋探しは春を迎える前に始まるため、虫や野鳥まで意識しづらいでしょう。夏や春など季節のことも考えることが大切です。
【大学生の物件探し】まとめ
大学生の賃貸物件探しは毎年、同じ時期に行われます。人気の部屋はすぐ埋まってしまうので、早く行動することが大切です。そのためにも、あらかじめ希望条件を決めてしっかり準備する必要があります。理想的な賃貸物件を探して、素敵なキャンパスライフを楽しみましょう。