一人暮らしの引越しは挨拶まわりが必要?ケース別の判断やマナーを解説

一人暮らしの引越しは挨拶まわりが必要?ケース別の判断やマナーを解説

投稿日:2024年11月15日 | 最終更新日:2024年11月15日

一人暮らしの引越しは挨拶まわりが必要?ケース別の判断やマナーを解説

「一人暮らしの引越しでは、挨拶した方がいいの?」と疑問を感じる人に向け、挨拶すべきケース・必要ないケースを解説します

とくに初めての一人暮らしでは、「どう挨拶すべきかわからない」など不安もあるかと思います。本記事では、挨拶のマナー・注意点も含めて解説するので、引越しを控えている人はぜひ参考にしてみてください。

一人暮らしは、なにかと不安が付きまとうもの。予備知識を少しでも頭に入れておき、気持ちに余裕を持たせましょう。

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一人暮らしの引越しは挨拶回りをする?ケース別の判断基準

選ぶ、判断

一人暮らしの引越しで挨拶回りをすべきか、判断が難しいときは次項を参考にしてみてください。

挨拶回りをした方がいいケース

挨拶回りをした方がいいケースは次のとおりです。

挨拶した方がいいケース

✓ ファミリー世帯も住んでいる賃貸物件

✓ 大家さんや管理会社に勧められたとき

基本は、大家さんや管理会社などに「挨拶した方がいい?」「他の住人はどうしてた?」など、挨拶回りの有無について確認しましょう。

また、子どものいるファミリー世帯の場合、新しい住人に対し警戒心を抱く可能性があります。顔を覚えてもらい、トラブル発生時にあらぬ疑いをかけられないためにも、引越しの際は挨拶した方が無難です。

挨拶回りに配慮が必要・控えるケース

挨拶回りに配慮が必要・控えるケースについて見ていきましょう。

挨拶に配慮が必要・控えるケース

✓ 女性の一人暮らし

✓ 都心部での一人暮らし

✓ 単身者向けマンション・アパート

女性が一人暮らしを始める場合、防犯上の理由から挨拶は控えた方が無難です。「女性の単身世帯」であることが知られると、防犯上のリスクが高まる恐れもあります。

詳しくはこちらもチェック>>女性の一人暮らしであることを知られる

また、都心部や単身者向けの賃貸物件では、「挨拶回りが歓迎されない」「挨拶は必要ない」と考える人もいます。住人に女性の単身世帯がいる場合、こちらが男性であれば警戒されるリスクもあるでしょう

上記のようなケースでは、大家さん・管理会社に確認し、挨拶すべきか判断することも大切です。

引越し当日、隣近所の住人と顔を合わせた場合は、軽く挨拶した方が無難です。

手土産などは必要ありませんが、お互い気持ちよく生活できる環境を作るためにも、配慮は忘れないようにしましょう。

【体験談】著者が一人暮らしを始めたときの挨拶回りについて

著者の場合、大家さんにのみ挨拶をしました。

このとき、他住人への挨拶が必要かわからなかったため、大家さんに確認したところ「在宅の時間帯がみんなバラバラで、しなくても大丈夫」とのことでした。

実際、他住人と顔を合わせる機会はほとんどなかったので、賃貸物件によっては挨拶が不要なケースもあるかと思います。

一人暮らしの引越しで挨拶回りをするメリット5つ

メリット

「一人暮らしの引越しで挨拶は面倒!」「できればしたくない」という人は、次項にメリットにも目をとおしてみてください。

情報交換しやすくなる

引越しの際に挨拶を済ませておくと、地域の情報交換がしやすくなります

たとえば、「ゴミ出しの日が変わった」「近所で○○の事件があった」など、たまたま顔を合わせたとき、生活上必要な情報を得られるかもしれません。

引越し直後は、周辺地域について把握していないことも多いでしょう。初めての一人暮らしの場合、不安なことも多いかと思います。

長く談笑する関係性ではなくとも、最低限の会話ができる状態を作っておけば、安心して住める環境の構築につながります。

何かあったときに頼りやすい

挨拶を済ませておくことで、災害やトラブル発生時、顔を知っている人がいれば頼りやすくなります

もちろん、何らかのトラブル発生時は、基本的に大家さんや管理会社に連絡することが先決です。

しかし、時間帯や状況次第で連絡がつかないこともあります。そんなとき、近隣住人との関係性を構築できていれば、お互いに助け合えるシーンも出てきます。

万が一の事態に備えるためにも、挨拶回りでお互いを知ることが大切です。

近所トラブル防止につながる

挨拶を済ませておくと、トラブルへ発展する前に問題を解決しやすくなります

たとえば、生活音や騒音で迷惑している場合、お互いに顔を合わせておけば、「○○時は静かにしてもらえませんか?」と伝えやすくなります。速やかに対処できるため、ストレスも軽減しやすいでしょう

周囲の人となりがわかっていれば、「お子さんもいるし、仕方ないか」とイライラを抑えやすくもなります。

小さなトラブルを大きな問題に発展させないためにも、挨拶程度のコミュニケーションは取っておきましょう。

防犯効果に期待できる

近隣住民の顔を知る、自分のことを認識してもらうことで、不審者発見につながります。周辺にどんな人が住んでいるか把握しておけば、知らない人が付近にいる場合、その人を警戒できます。

自分が不審者に間違われるリスクも軽減できるでしょう。コミュニケーションは防犯効果にも期待できるので、引越しの際は挨拶しておいた方が無難です。

近隣住民のコミュニケーションが希薄化した地域は、空き巣や強盗にとって「ウロウロしていても怪しまれにくい」場所です。

ご近所とのコミュニケーションは煩わしさを感じるかもしれませんが、お互いに挨拶する程度の関係性でも防犯効果を高められる可能性があります。

どんな人が住んでいるか把握できる

同じマンション・アパートに住む人は、誰しも品行方正とは限りません。中には、「適当にゴミを出す」「いつもイライラしている」など、トラブルに発展しかねない人も住んでいるでしょう。

挨拶は、「問題のありそうな人」を見つけられる方法でもあります。可能な限り接触を避けて生活するためにも、周囲を把握する手段として挨拶してみてください。

一人暮らしの引越しで挨拶回りをするデメリット2つ

デメリット・注意点

引越し後の挨拶回りはメリットばかりではありません。一人暮らしにおけるリスクを回避するためにも、挨拶によるデメリットも把握しておきましょう。

女性の一人暮らしであることを知られる

挨拶回りにより女性の一人暮らしであることが知られると、侵入窃盗やストーカーなどの犯罪に遭うリスクを高める恐れがあります

もちろん、同じマンション・アパートの住人から必ず被害に遭うわけではありません。重要なのは、警戒心を高めることです

警視庁のデータ(令和5年度)によれば、ストーカー被害の性別比率は、男性13%、女性87%です。
※参照:警視庁 ストーカー・DV・児童虐待等

少しでもリスクを抑え、安全に生活するためにも、単身での挨拶回りは控えた方が無難です。

 

こちらもチェック>>女性の場合は家族・知人に付いてきてもらう

【関連記事】女性×一人暮らしのベランダ防犯対策6選!賃貸向け防犯グッズも紹介

警戒心を与える恐れがある

男性の挨拶回りは、相手に警戒心を与える可能性もあります。たとえば、「相手が女性の一人暮らし」「ファミリー世帯の多い集合住宅」といった場合、一人暮らしの男性は警戒される対象です。

引越し作業中に軽く挨拶したり、置き手紙を使ったり、警戒心を与えない配慮も意識しましょう。

引越し後の挨拶回りの範囲・マナー

挨拶

引越し後の挨拶回りについて、挨拶の範囲やマナーを解説します。

挨拶回りは大家さん+隣・上下階でOK

挨拶回りの範囲は、大家さん+隣・上下階のみで問題ありません。隣・上下階は、生活音が伝わりやすく、近隣トラブルに発生しやすい距離感です。

朝・夜などに顔を合わせる機会も多いため、挨拶は部屋から近い範囲で行いましょう。

また、大家さんに挨拶する際、他の住人への挨拶が必要か確認しておくと安心です

挨拶のタイミングは引越しの荷物を下ろす前

挨拶のタイミングは、引越しの荷物を下ろす前がベターです。引越し作業の際は、必ず物音を立ててしまいます。

迷惑をかける恐れがあるため、お詫びの意味も兼ねて引越しの前に挨拶しましょう。

食品を選ぶ場合は生物以外にする

手土産に食品を選ぶ場合は、日持ちしない生物は避けましょう。

お煎餅やクッキーなど、焼き菓子であれば、日持ちしやすく、年齢問わず食べやすいためおすすめです。

昔は、引越しで「そば」を振る舞う風習がありましたが、現在はアレルギーの問題で避けられています。

食品を選ぶ際は、アレルギー症例数の多い食品(特定原材料)を避けましょう。

※特定原材料:エビ、カニ、くるみ、小麦、そば、卵、乳、ピーナッツ

※参照:消費者庁 加工食品の食物アレルギー表示ハンドブック

手土産には「のし」を付ける

手土産は、「のし」を付けて渡すのがマナーです。

のしとは

✓ 贈り物の包み紙に付けられる飾り

✓ 引越しの挨拶では「外のし」を使う

✓ のしを付けることで、相手への贈り物だと認識してもらえる

※外のし:包み紙の外側に付けるのし

のしを付ける際は、以下のポイントに気を付けましょう。

のしの付け方

✓ 水引(飾り紐)は蝶々結び

✓ 上段には「ご挨拶」と記載

✓ 下段には苗字を記載

✓ 文字は黒ペンでもOK

のしは、購入店で付けてもらえるケースも多いです。コンビニやスーパー、ホームセンターなどで購入できますが、店舗側で付けてもらえるかは確認してください。

また、ECサイトでは、のし付きの手土産セットも販売されているので、手軽に用意したい人におすすめです。

清潔感のある服装を意識する

堅苦しい服装は必要ありませんが、清潔感だけは重視してください。重要なのは、相手に不快感を与えないことです。

スーツやシャツを着る必要はないものの、汚れ・臭いの付いた服、ヨレヨレのTシャツなどは避けましょう。「この人大丈夫かな?」「トラブルを起こさないかな?」など、不信感を持たれかねません。

良好な近所付き合いを築くためにも、相手を不快にしない服装を意識することが大切です。

不在の場合は手紙を置く

挨拶先の住人が不在の場合、手紙を置いて挨拶を済ませる方法もあります。

夜・早朝しか在宅していない、居留守を使っているなどの場合、挨拶が迷惑になるかもしれません。訪問する回数は、2~3回が目安です。

以下の例文を参考に、手紙という形で挨拶文を残しましょう。

挨拶の例文

引越しのご挨拶

はじめまして。

○月○日、○○へ引越してまいりました○○と申します。

ご挨拶に伺いましたがご不在のようでしたので、このような形で挨拶させていただきました。

ご都合があるかと存じますので、お手紙にて失礼いたします。

○月○日 (名前)

これだけは注意!挨拶回りのNGポイント

ポイント・コツ

挨拶回りが迷惑にならないよう、やってはいけないNGポイントを解説します。

悪印象を残さないためにも、引越しの前に確認しましょう。

高額な品物・食べ物は渡さない

挨拶で手土産を用意する場合、高額な品物・食べ物は避けてください。高額すぎる品物は、相手に気をつかわせる恐れがあります。お返しに悩む可能性もあるので、タオルや洗剤など安価なものを用意しましょう。

また、食品類はアレルギーの問題があります。可能であれば、食品以外の消耗品を用意して、安心感を与えられるよう配慮してください。

手土産で喜ばれやすいもの

・タオル類

・洗剤類

・日持ちするお菓子(アレルギーに注意)

・トイレットペーパーやラップなどの日用消耗品

基本は、「日持ち」「消耗品」などを意識しておけば問題ありません。

女性の場合は家族・知人に付いてきてもらう

女性の一人暮らしの場合、家族・知人と一緒に挨拶まわりをして、犯罪の被害に遭うリスクを減らしましょう。

>>女性の一人暮らしであることを知られるで解説したとおり、女性の一人暮らしであることを知られるのは、防犯上のリスクがあります。

父親や友人など、複数名で挨拶まわりをして、同居・同棲であるように見せるだけでも防犯効果に期待できます

もちろん、「女性の一人暮らしは必ずしもリスクが高い」というわけではありません。あくまでも防犯上の観点から、不安がある場合の対処法として知っておいてください。

早朝・夜の挨拶はNG

早朝や夜は忙しい時間帯にあたるため、10:00〜11:00、14:00〜17:00頃を目安に挨拶しましょう

>>挨拶のタイミングは引越しの荷物を下ろす前で解説したとおり、引越し当日に挨拶しておくと、作業当日の騒音についてお詫びも含めた挨拶ができます。

手土産(食べ物)はドアノブにかけない

食品類の手土産をドアノブにかけておくのは、衛生上の問題だけでなく、他人からイタズラされるリスクもあります。

挨拶先の住人に不信感を抱かせないよう、食べ物は直接手渡しする方が無難です。

挨拶は生活上の安心を与えてくれる

一人暮らしの挨拶は、近隣の情報交換やトラブル発生時の対処など、メリットがあります。引越し作業はバタバタして忙しいかもしれませんが、生活への安心感のためにも挨拶は済ませた方が無難です。

ただし、大家さん・仲介業者などから「挨拶は不要」と言われた場合、無理にする必要はありません。とくに単身世帯が多いマンション・アパートの場合、挨拶不要のケースは多いです。

住む場所・環境に応じて、挨拶すべきか判断しましょう。

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